このブログの最初の題材は「言葉で治療する」の紹介です。
ご存知の方もたくさんいらっしゃるかと思います。著者は鎌田實氏です。
「糖尿病患者への心理的アプローチ」という本の中でも紹介されていて、
大変興味を持ちましたので購入しました。
この本の「はじめに」の最初に
「病にかかったとき、患者さんと家族は医師や看護師からかけられる言葉しだいで、治療を受ける日々が天国にも地獄にもなる。」と書かれています。
医師や看護師の言葉も治療の一つ。
この本は、患者さんやそのご家族からの治療体験談を元に書かれています。
びっくりするような、酷い話もあります。
涙がこぼれてくるような、いい話もあります。
医療費が削減され医療の現場も厳しい状況下であることも確かです。
医師不足のなか、長時間勤務をせざるを得ない医師や看護師の方もたくさんいらっしゃいます。
医療の現場に余裕が無くなってきているだと思います。
そして、患者とその家族そして医師、看護師への心理的なサポートの体勢も整っていないように思います。
また、モンスターペイシェンの存在も医療の現場を厳しくているのも現実ではないでしょうか?
考えてみてください、人は必ず病気をします。
病気(たとえば「がん」)だと診断されたらどうでしょう。気持ちは落ち込みます。
その気持ちが落ち込んでいるときに医師からの慰めではない思いやりのある言葉は、心強い救いになるのではないでしょうか?
治療は病気を物理的に治すのだけではなく、心理的な面からも治していくものだと思います。
最後に「『きょうまで先生、がんばって、がんばってきました。もうこれ以上がんばれません』。ときには、状況次第で、がんばろうという言葉が、シ人を傷つけてしまう、ダメージを与えてしまうことがるということがわかったでのある。」
『きょうまで先生、がんばって、がんばってきました。もうこれ以上がんばれません』この言葉は、患者さんそしてご家族の心からの叫びように感じました。
- 作者: 鎌田實
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2009/11/06
- メディア: 単行本
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