「株価暴落」10月19日(日) WOWOでドラマが放送されるようだ。
第一話無料とあった。
この本は、2007年3月文春文庫から出版された本だ。
7年前の2007年はどんなことがあったのだろうか。
安倍さんが2006年9月26日に総理大臣に就任して、2007年のこの年の9月26日に辞任している。第一次安倍内閣。
バラック・オバマが2008年のアメリカ合衆国大統領選挙の民主党予備選挙に正式立候補に決まった。
経済面では、世界金融危機といわれるサブプライムローン問題が起きている。
世界全体経済が躓き始めた年だ。
アメリカの不動産価格の暴落が原因だ。
アメリカは金融テクノロジがはやっていて、新しい投資方法で、ハイリスクハイリターンな低所得者層向けの住宅ローン(サブプライムローン)の債権を色々な債権と混ぜ合わせて投資するの流行った。今でもあるのだろうか?
そして翌年の2008年9月15日にアメリカ合衆国の投資銀行であるリーマン・ブラザーズが破綻した。
日本も被害は他の国比べて被害はすくなかったようだが、立直るのは一番時間がかっかった。
世界金融危機(せかいきんゆうきき、Global Financial Crisis)は、サブプライムローン問題(サブプライム住宅ローン危機)をきっかけとした2007年のアメリカの住宅バブル崩壊に端を発した国際的な金融危機のことである。これを発端とした経済不況の世界的連鎖は世界同時不況、第二次世界恐慌[1]とも呼ばれる。 2008年9月29日にアメリカ合衆国下院が緊急経済安定化法案を一旦否決したのを機に、ニューヨーク証券取引市場のダウ平均株価は史上最大の777ドルの暴落を記録した[2]。金融危機はヨーロッパを中心に各国に連鎖的に広がり、さらに10月6日から10日まではまさに暗黒の一週間[3]とも呼べる株価の暴落が発生し、世界規模の恐慌への発展が危惧されている。日本でも日経平均株価が暴落したほか、生命保険会社の大和生命保険が破綻した。
この小説が、出版された次の時に、リーマンショックでアメリカ日本でも株価が暴落している。
これを予見したようなタイトルだ。
この小説は、こうしたグローバルな経済の話ではなく、一つの企業。
一代で上場する大企業までになった流通企業の内部の矛盾と銀行の内部の矛盾を描いたような小説だ。
一代で大きくなった企業は日本にはたくさんある。
というか、新興企業は大概、創業社長がやり手、企業を大きくしたということが多い。
成功した時代の感覚が忘れる事ができないのだろうか?
創業当時と時代の変化を感じる事ができない創業者。
そんな、創業者が足かせになって、業績が傾きはじめるような企業。
創業家による社長の世襲で、企業内のモチベーションが下がっている企業。
そんな企業は日本にたくさんあるのだろうと思う。
私の知り合いも創業家が何代社長を務める大企業で働いている。
社員は創業家にゴマをするようにして働いている。
モチベーションも低そうだ。
全てがそんなことになると思わないが、そのようになるリスクは高いだろう。
小説の企業も安売りで企業が成長し、本業の数字が伸び悩むと、新しい形態の流通会社を作って、延命をはかっていた。
流通の大企業で、一代で大企業になり、傾いた企業といえば、
「ダイエー」を思い出す。
この小説の舞台の流通企業も、ダイエーと同じように、店舗の土地を購入していく出店手法をとっていた。
また、安売りで成長してきたという点でも、傾き始めた時に、新しい業態の流通会社を作った点も、ダイエーに類似しているように思う。
高い金を払って土地を仕入れ、売却する時は、買いたたかれる。
土地を買った時点で、キャッシュフローは土地に代り流動性がなくなり、さらに、当然の結果として、キャッシュの大きなロスを生む事になると思う。
そんなダイエーを反面教師にしてか、今の多くの流通企業は、土地も建物もリース方式をとっていることが多いと思う。
イオンも土地はリースで、建物は他の者に建てさせて借りる方式だ。
これの方阿、資金を有効に使えて、大きなショッピングセンターを日本各地に出店することができないだろう。
傾き始めた企業の再生途上で起きた、事件。
これによって、この企業の株価が下がり始める。
この小説では、事件の犯人探しと、企業内部、銀行内部の軋轢が、離れたり引っ付いたりして話が展開していく。
最後は、推理小説ならでは、以外な犯人が現れる。
この小説は、同時に推理小説的な色合いもあり。
主人公は「半沢直樹」の雰囲気があった。