興味転々

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温暖化により南極の氷床が解けると・・・「地球46億年 気候変動 炭素循環で読み解く、地球気候の過去・現在・未来」

地球の歴史は46億年。地球の歴史からすると人類の歴史は一瞬にしかすぎない。人類は地球の歴史のその大部分をしらない。この未知の歴史の気候を探るのが古気候学。古気候学の研究者たちの調査分析研究の結果、徐々に地球の気候の歴史がわかってきた。ただ、一つ一つの気候変動は1000年以上100万年というがとてつもない長い時間だ。だからと言って、全く今の生活に関係がないわけではない。10年という短い時間での変化もある。まだ、未知の部分が多い地球の気候。まだ、どう変化するかを予想するのは難しい。

 

かつては、地球の大気は温暖化の原因といわれている二酸化炭素がほとんどで、酸素は大気中にほとんどなかった。

それが、今や大気の成分は、窒素が78.1%、酸素が20.9%、アルゴンが093%そして二酸化炭素は0.035%程度程度となっている。このバランスがプラスして地球には水の存在が大きい。これだけではなく、地球にはとても生命を育むために最適な環境を作る微妙な調整機能があった。この機能が微妙なバランスを生み、今のような温暖な気候になった。地球は、タンパク質が変質する温度より高くならず生物が生息できる環境をはぐくむことができた。奇跡的だと思う。

太陽系で地球近い岩石惑星である金星や火星とは大違いだ。

金星は地球より太陽に近く、表面は92気圧という分厚い大機に覆われ、96.5%は二酸化炭素。表面の平均気温は46℃をこえて、秒速100mの暴風雨が吹き荒れ、地表45kmから7Kmにある濃硫酸の雲から濃硫酸の雨が降り注いている。

一方火星は地球より太陽から遠く、地球より小さい。大気圧は0.006~0.008気圧しかなく、質量は地球の10分1程度しかない。大気は宇宙空間に逃げてしまった可能性がある。気温は中緯度でマイナス50℃、最高気温はマイナス20℃以下、赤道付近は昼夜の平均気温差は100℃もある。かつては、火星人がいると言われたが、まだ生命は発見されていない。地球と同じ水があるようだが、地中で氷と成ってあるようだ。

 

地球がこの絶妙なバランス保つことができたのは、二酸化炭素の存在が大きい。多くなったり、少なくなったりを繰り返して、地球が暖かくなったり寒くなったりを繰り返してきた。二酸化炭素が少なく全球凍結という時期もあった。多くなり地球上に氷床のない時期もあった。ちょうど恐竜がいた時代。

不思議なことに、二酸化炭素が増えすぎると、減るように、減りすぎると、増えるように調整される。金星のように高温になることもなく。全球凍結の時期から脱出したり、そして、今、平均気温15℃という生命を育む微妙バランスを保ちながら今のような人類が繁栄できる状態になった。しかし、この絶妙なバランスが崩れ始めている。地球の気候バランスに大きな影響を与える二酸化炭素が異常に増えている。地球は今間氷期という温暖な時期にある。間氷期二酸化炭素の濃度は280ppm前後だったようだ。最近は400ppmと異常に増えてきた。

二酸化炭素が多かった時期は、今から1億4500万年前から6600万年前の恐竜がいた頃の白亜紀二酸化炭素は1000〜2400ppmと今よりはるかに多く。平均気温は22℃と今より7℃も高かったそうだ。この時は、地球上に南極のような氷床がない時代だ。海水面がも今より高かった。急激に変化があったわけではない。長い時間をかけて変わった結果だと思う。

産業革命以降、地球の歴史で一瞬と思われる時間で40%近くの二酸化炭素が増えるの変化は、今までになかったようだ。人類の排出している二酸化炭素が原因としか考えれられないだろう。産業革命革命から気温が1.5〜2℃上がるとホットアース「灼熱地球」という段階になるようだ。

今、大気中の二酸化炭素が増え、地球が温暖化している。これが、あるレベルに達すると南極の氷床が溶け始めると言われている。今でも、南極の氷床が崩れているが。これが加速度的に進むと、数十メートル海水面がが上がる。地球の多くの都市は海の下に沈む。どんなスピードで海水面が上昇が起きるのかは、わからないが、相当、海水面がが上昇する可能性がある。

温暖化で、実際グリーンランドの氷床が解けて、メキシコ湾流のグリーンランド付近での海流の沈み込みが弱くなっているようだ。これは今までと違うパターンのようだ。この沈み込みが弱くなると寒冷化すると言われている。温暖化と寒冷化で相殺されていいかと思うが、ペースが違う。温暖化の進行の方が早い。

この本を読んで、地球に育まれて進化した生命を地球のシステムは、バランスを乱す存在として排斥するかもしれないと感じた。

地球環境は、最終的には地球と太陽の関係が大きく影響をするようだ。

地球のこの温暖で人類を始め生物が生息するに最適な環境になったのには、奇跡的な偶然の結果だ。

 

太陽からの距離、地軸の傾き、プレートテクニック(大陸移動)、水、地磁気などなど、これらの諸条件がうまく噛み合った結果だろう。